Yufu（ユフ）は1970年代の特別なサウンドからインスピレーションを受け作曲を手がける、台湾を 拠点に活動する今注目のソウル・ファンクアーティスト。モータウンとオールディーズを聴いて育っ たYufuは、カーティス・メイフィールド、ウィリー・ハッチ、バリー・ホワイトやエディー・ケンドリックス などのサイケデリック要素を持ったソウル、ファンク、R&Bを奏でるアーティストの音楽に言葉では表せないほどの敬愛を抱いてきた。Yufuはそんなソウル音楽を生み出してきた偉人たちの作 品をたたえ、影響されつつも、そこから独自のサウンドを作り出すソングライターとして、数少ない アジア人ソウルミュージシャンの中から頭角を現している。
本作「Heal Me Good」は2021年のセルフリリースEP「To My Penpal」と2023年リリースのスタジオライブセッション「Yufu on CINEMAPHONIC」に続いてリリースされる待望のデビューアルバ ム。デジタル化、AIの影響が増す現代社会で、Yufuがソウル音楽黄金期の官能的なサウンドと雰囲気を誘起する温かみのあるサウンドを再現することに力を注いだこの作品は、「クラシックソウルの楽しい時間」を前面に出しつつ、誰もが恋愛中に遭遇する癒やしや夢中になる感情を「薬」というテーマに込め、大切な誰かに対する深い感情を呼び起こす心の動きを表現している。
アルバムの皮切れとなる“Are You Elevated?”は、1970年代の刑事映画のサウンドトラックをほうふつとさせるワウペダルギターと70年代電子ピアノのファンキーでセクシーなリフが鳴り響く。2 曲目のラブソング“2nd Dose of Love”は、リズミカルなコンガと管楽器が陽気かつ誘惑的な空気を彩る。それに続くロマンチックな“3rd Dose of Your Mystic Drug”は、コーラルシタールギター、 オルガン、弦楽器がうっとりとするハーモニーを奏でる。4曲目となるアルバムタイトル曲“Heal Me Good”は、激しくもセンセーショナルでヒーリングセラピーのような恋の物語を語っている。その一方で“Searchin’ For Some Lovin’”は、憂鬱（ゆううつ）で冷たいファンクナンバーであり、過 去の恋愛当初を振り返り“もしこうしていたら”と思い描くレコードB面のファーストトラック“I Got A Taste of My Own Medicine”への伏線を敷いている。7曲目でありファーストシングルとしてリリー スされた “Honey If You’re Extra” では、ワウペダルとカウベルのリズムで親密な関係のエネルギーと希望を再燃させ、8曲目の “Envy & Jealousy” ではスリリングなスタイルでリスナーをアル バムのコアであるグルーヴへと引き戻す。9曲目、セカンドシングルとしてリリースされた “When?” は快活で手招くようなメロディーを1970年代のドラムマシーンが弾き出す。そしてロマンティックなボーカルハーモニーに添えられ、特別な誰かに誠実で心からの感情を曝け出す “In Search of A Cure” で、正解のない愛と人生の複雑さをなびかせ、本アルバムは終結を迎える。
“Heal Me Good” （2025年1月24日リリース）トラックリスト
- Are You Elevated?
- 2nd Dose of Love
- 3rd Dose of Your Mystic Drug
- Heal Me Good
- Searchin’ For Some Lovin’
- I Got A Taste of My Own Medicine
- Honey If You’re Extra (ファーストシングル2024年11月15日リリース） 8. Envy and Jealousy
- When? (セカンドシングル2025年1月10日リリース）
- In Search of A Cure
Produced and mixed by Yufu, mastered by Doug Krebs