今年創業130周年を迎えるギブソンは、ブランドの最高峰となるギブソン・カスタムより、昨年亡くなったレジェンド・ギタリストのジェフ・ベックをオマージュしたシグネチャー・モデル『Jeff Beck “YardBurst” 1959 Les Paul Standard (ジェフ・ベック “ヤードバースト” 1959 レスポール・スタンダード:以下和名)』を全世界130本限定で発売する事を発表した。
ギブソン創業130周年を記念して、130本限定で生産される『ジェフ・ベック “ヤードバースト” 1959 レスポール・スタンダード』は、テネシー州ナッシュヴィルのギブソン・カスタムショップの熟練ルシアーによってハンドメイドされた特別なギター。エイジングのエキスパート “マーフィー・ラボ” によってオリジナルと同じエイジングが施され、ダーク・チェリー・サンバースト仕上げとなっている。
以下、ジェフ・ベックの妻であるサンドラ・ベックのコメント。
「ジェフはこのギターの元になったオリジナルの1959年製レスポール・スタンダードを所有していたことをとても誇りに思っていました。彼は、ギブソン・カスタムのチームが、熱意を持ってこの素晴らしいギターを完成させるため尽力していたことをよく知っており、全面的に支持していました。きっと彼も、このギターがプレイヤーに末永く演奏する喜びを与えてくれることを望んでいることでしょう。」
ジェフ・ベックは音楽史上最高峰のギタリストの1人とされ、唯一無二のソウルフルなスタイルで、どんな演奏もこなす。ジェフ・ベックは “ヤードバーズ” で演奏を始め、当時愛用していた59年製レスポール・スタンダードからは、多くの革新的な音楽が生み出された。この『ジェフ・ベック “ヤードバーズ” 1959 レスポール・スタンダード』は、ベック愛用の伝説的なギターを忠実に再現している。クラシック・ホワイト・ボビン・ハムバッカーやブラックのシングルプライ・ピックガードなど、一目でそれと分かる特徴的な仕様を備え、エイジドされたリフトン製ハードシェル・ギターケースの他、ジェフ・ベックを記念したスペシャルなグッズが付属。
以下、ギブソンのCEO兼プレジデントのセザール・グイキアンのコメント。
「ジェフは先駆者であり、ギター・ヒーローの中のギター・ヒーローであり、同時代の人々から賞賛されていました。ジェフはキャリアの初期、ヤードバーズ時代にギブソン・レスポールを弾く事で、その価値を多くに広めた重要な人物です。ジェフ自身がレス・ポール氏に影響を受けたように、彼も多くのミュージシャンにギブソン・レスポールを使って影響を与えました。今回、このギターの発売により、ジェフに敬意を表することができた事を大変嬉しく思います。」
以下、ギブソンEMEAのマーケティングを統括するリー・バートラムのコメント。
「このプロジェクトに携わることは非常に名誉なことであり、ジェフ・ベック、そして彼の友人や家族からの信頼とサポートに感謝しています。元になったオリジナルのギターは、英国音楽史の黄金期において重要なストーリーが詰まったスペシャルなギターです。ギブソン・カスタムのチームは、オリジナルのエッセンスを見事に表現し、真の先駆的ギタリストであるジェフ・ベックをトリビュートするのに相応しい、素晴らしく精巧なギターを完成させました。」
今年創業130周年を迎えるギブソンは、ブランドの最高峰となるギブソン・カスタムより、昨年亡くなったレジェンド・ギタリストのジェフ・ベックをオマージュしたシグネチャー・モデル『Jeff Beck “YardBurst” 1959 Les Paul Standard (ジェフ・ベック “ヤードバースト” 1959 レスポール・スタンダード:以下和名)』を全世界130本限定で発売する事を発表した。
ベックは1965年にエリック・クラプトンの後任としてヤードバーズのリード・ギタリストを務めたことで有名で、その後ロッド・スチュワートをヴォーカルに、ロン・ウッドをベースに迎えたジェフ・ベック・グループを結成した。彼らの2枚のアルバム『Truth』(1968年)と『Beck-Ola』(1969年)は、その後のハード・ロッカーにとって音楽の試金石となっている。その後、ベーシストのティム・ボガートとドラマーのカーマイン・アピスとのトリオで、『Beck, Bogert and Appice』(1973年)をリリース、ロック・ギタリストのそれまでの先入観をうち破った作品になった。
ジェフ・ベックは、音楽と同じくらい “ホット・ロッド(改造車)” を愛好していたことで知られる。1975年、ジョージ・マーティンのプロデュースによる画期的なジャズ・フュージョンの名作「Blow by Blow」と「Wired」の成功後、ベックは愛車により多くの時間を割くようになったが、1985年の「Flash」では「Escape」という曲で最優秀ロック・インストゥルメンタル・グラミー賞を受賞。さらにアルバム「Jeff Beck’s Guitar Shop with Terry Bozzio and Tony Hymas」で2度目のグラミー賞を獲得し、2001年にはアルバム『You Had It Coming』収録の「Dirty Mind」で3度目のグラミー賞、2004年には「Plan B」で4度目のグラミー賞(最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞)を受賞。2009年にはプラチナセラーとなった「Performing This Week... Live at Ronnie Scott's」をリリースし、「A Day in the Life」で5度目のグラミー賞を受賞した。
2010年6月、ベックは師である偉大なレス・ポール氏の95歳の誕生日を祝うスペシャル・コンサートにも出演し、さらにベックは2010年のソロ・アルバム「Emotion & Commotion」で、5部門でノミネート、3部門でグラミー賞を受賞した。受賞作品には「Emotion & Commotion』収録の「Hammerhead」で最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞、「Nessun Dorma」で最優秀ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞、そしてハービー・ハンコックとのコラボ曲「Imagine」で最優秀ポップ・コラボレーション賞が含まれる。
アルバム『Rock 'N' Roll Party Honoring Les Paul』は2012年度グラミー賞最優秀ロック・アルバム賞にノミネートされ、2016年には『Loud Hailer』を、2017年には『Jeff Beck:Live At The Hollywood Bowl』をリリース。2022年7月15日には、ジョニー・デップとコラボレーションした13曲入りのアルバム『18』をリリースし、ケルトやモータウンからジョン・レノン、ビーチ・ボーイズ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドまで幅広いインストゥルメンタル・カヴァーにデップのヴォーカルがミックスされている。
先駆的なギタリストであるジェフ・ベックは、スティーヴィー・ワンダーやバディ・ガイからティナ・ターナーやミック・ジャガーまで、そうそうたる面々とレコーディングを行なっている。ベックは、その不可能を可能にする彼の非凡な才能から、音楽界、そして世界中の多くのファンから、史上最も偉大なギタリストの一人として永遠に評価され続けるだろう。