2022 年7月12日、結成60周年を迎える ザ・ローリング・ストーンズを祝福すると同時に、2021年8月24日80歳で亡くなった 不動のドラマー、チャーリー・ワッツを追悼し、ストーンズ自ら企画したということでも記念碑的な2作品『ロックン・ロール・サーカス』と『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』が、8月5日(金)よりBunkamura ル・シネマ他にて全国順次公開される。
『ロックン・ロール・サーカス』は、1968年に撮影されながら諸事情で1996年までの28年間封印されたままだった伝説的作品で今回が日本初劇場公開。96年版から画質音質が向上した 2019年制作の4Kレストア版で上映される。
『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』は、1965年のアイルランド・ツアーを追った、ストーンズが記録された最初のフィルム。90,000を超えるフレーム(半分以上はそれまで未発表未編集の映像)を手作業で修正再編集した 2012年2Kレストア版の正式な劇場公開は日本初となる。
公開劇場などは公式サイトにて随時更新されているので、ぜひ劇場で体感いただきたい。
THE ROLLING STONES ROCK AND ROLL CIRCUS
『ザ・ローリング・ストーンズ ロックン・ロール・サーカス 4K レストア版』
監督:マイケル・リンゼイ=ホッグ
出演: ザ・ローリング・ストーンズ、ジョン・レノン、エリック・クラプトン、ザ・フー、マリアンヌ・フェイスフル、オノ・ヨーコ、ジェスロ・タル、タジ・マハール他
配給:オンリー・ハーツ
字幕:林かんな
1968-1996-2019年/イギリス/66分
©2019 ABKCO Films
「ロックン・ロールとサーカスの融合」を目指してローリング・ストーンズが企画・製作し彼ら がホスト役も務めたライヴイベントの撮影は、スウィンギング・ロンドンの真っただ中 1968 年の 12 月の 2 日間で行われた。ストーンズは最高傑作アルバム『ベガーズ・バンケット』 を出したばかりで、本作における〈悪魔を憐れむ歌〉のジャガーのパフォーマンスはバンド 史上でも傑出している。ジョン・レノンがエリック・クラプトン、キース・リチャーズらと組んだ、この時だけのためのバンド、ザ・ダーティ・マックは、レノンがビートルズ以外のメンバーと組 んで初めて行ったライヴ。また、ストーンズのリーダーだったブライアン・ジョーンズはこの 撮影の半年後に 27 歳で亡くなり、これがストーンズとしての最後のパフォーマンスとなっ た。
監督は、ビートルズのドキュメンタリー映画『レット・イット・ビー』のマイケル・リンゼイ=ホッグ。
演奏曲
・ジェフリーへささげし歌 ジェスロ・タル
・クイック・ワン ザ・フー
・エイント・ザット・ア・ロット・オブ・ラヴ タジ・マハール
・サムシング・ベター マリアンヌ・フェイスフル
・ヤー・ブルース ザ・ダーティ・マック
・ホール・ロッタ・ヨーコ オノ・ヨーコ&イヴリー・ギトリス、ザ・ダーティ・マック ・ジャンピン・ジャック・フラッシュ ザ・ローリング・ストーンズ
・パラシュート・ウーマン ザ・ローリング・ストーンズ
・ノー・エクスペクテーションズ ザ・ローリング・ストーンズ
・無情の世界 ザ・ローリング・ストーンズ
・悪魔を憐れむ歌 ザ・ローリング・ストーンズ
・地の塩 ザ・ローリング・ストーンズ
監督 マイケル・リンゼイ=ホッグ
(1944-) NY 生まれ。MV のパイオニアで、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ザ・フー、 ロキシー・ミュージックなどの MV を多数手がけた。『ザ・ビートルズ:Get Back』の基にな ったビートルズ最後の映画『レット・イット・ビー』の監督。ポール・サイモンのジンバブエで のライヴ・ドキュメンタリー『グレイスランド』では受賞多数。
〜コメント〜
ミック・ジャガー
それは素晴らしい一日だった。そしてそれが時の試練に耐えたことがほんとうに嬉しい。
キース・リチャーズ
とくにザ・ダーティ・マックを楽しんだ。ジョンやエリックと一緒に〈ヤ―・ブルース〉をね。と いうのもあれはまさしく即興で、映っているあのままだ、一瞬音合わせをしただけ。それは すごいフィーリングだった。
ピート・タウンゼント
私たちが見ているのは、ストーンズのキャリアの中でも信じられないほど素晴らしい瞬間なんだ。
マリアンヌ・フェイスフル
それは、魔法的なリアリズムの一形態、「他の何か」のメタファーだった。
オノ・ヨーコ
ロックン・ロール・サーカスにあった同志的な仲間意識は次の世代に大きな影響を及ぼし たと思う。今彼らは普通に一緒に大きなコンサートやチャリティをやっているけれど、それ まではなかった。それが起こったとても美しい時代、それがスウィンギング・ロンドン。
ローリングストーン誌
あふれる色彩、永遠の若さ、究極のゴージャス。
ニューヨーク・タイムズ紙
無礼という栄光に輝く若々しいストーンズが、彼らの牛耳った時代を蘇らせる。
ザ・ガーディアン紙
すべてが、60 年代後半の「何でもあり」の精神と、歪んだ時代の魅力にあふれている…
THE ROLLING STONES CHARLIE IS MY DARLING IRELAND 1965
『ザ・ローリング・ストーンズ チャーリー・イズ・マイ・ダーリン 2K レストア版』
監督:ピーター・ホワイトヘッド
出演:ザ・ローリング・ストーンズ
配給:オンリー・ハーツ
字幕:林かんな
1965-2012 年/イギリス/63 分
©2012 Because Entertainment, Inc/ABKCO Films
1965 年 9 月 3~4 日のアイルランド・ツアーを追った、ストーンズが記録された初めての フィルム。2011 年に新たに発掘された未編集未発表のステージ映像など(全体の半分 以上)を加えて再編集された 2012 年版が本作。〈サティスファクション〉で全英全米 No.1 を獲得し、勢いにのる若きストーンズの熱狂のステージとともに、彼らが世界的なス ーパースターとなる直前のツアー中の飾らないオフショットやインタビューなどが収められ ている。同じ 65 年にボブ・ディランのイギリス・ツアーを追いかけた D.A.ペネベイカー監督 の『ドント・ルック・バック』と並ぶ、時代を画した傑作ライヴ・ドキュメンタリー。
楽曲(口ずさまれる曲を含む)
・ラスト・タイム(ライヴ)
・タイム・イズ・オン・マイ・サイド(ライヴ)
・アイム・オールライト(ライヴ)
・エヴリバディ・ニーズ・サムバディ・トゥ・ラヴ~ペイン・イン・マイ・ハート(ライヴ)
・アラウンド・アンド・アラウンド(ライヴ)
・サティスファクション (ライヴ)
・シッティン・オン・ア・フェンス
・テル・ミー
・夢の人
・エイト・デイズ・ア・ウィーク
・それは私がロンドンっ子だから
・ソルティ・ドッグ
・ニードル・オブ・デス
・サンタが彼女を連れて来る
・ブルーベリー・ヒル
・心のうずく時
・今夜はひとりかい?
・恋のティーンエイジャー
・アイ・フィール・ファイン
・かたくなの心
監督:ピーター・ホワイトヘッド
(1937-2019)リヴァプール生まれ。労働者階級出身ながら奨学金を得てケンブリッジ 大学へ進学し、数学、物理学、鉱物学などを学んだ後、ロンドンの美術学校で美術と映 画を学び、ピンク・フロイドやローリング・ストーンズの MV を監督。ドキュメンタリーの代表作としては、Tonite Let’s All Make Love in London(1967)、Fall(1969)、Fire in the Water(1977)、Terrorism Considered as One of the Fine Arts(2012)など。
コメント
ピーター・ホワイトヘッド(監督)
私が見せたかったのは、ストーンズのメンバーがどこにでもいる男たちだということです。こ れはいわばシネマヴェリテの手法によって描かれた社会の現実です。自分たちの音楽を 愛し、やりたいことをやっている彼らを、何か素晴らしいことが起こった普通の男たちとして 描写しようとしました。
アンドリュー・ルーグ・オールダム(プロデユーサー/ストーンズの元マネージャー)
この撮影は一種の試運転でした。 来たるべき映画*のために素材を集め、ストーンズが 映画制作に興味をなくさないようにすることが私の役割でした。タイトルの意味は、まさに チャーリー・ワッツがそういう存在だったからです。
*『ビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!』に対抗するような映画を作ろうとしていた。
ニューヨーク・タイムズ紙
あなたが目にするのは、それがまだ危険でスリリングだったロックン・ロールの強さだ。
配給:オンリー・ハーツ
応援:JOURNAL STANDARD / OPAQUE.CLIP
協力:日本ローリング・ストーンズ・ファン・クラブ