2021.12.28

【SPECIAL INTERVIEW】小池杏奈&優奈(WAY WAVE)本誌未公開インタヴュー

3人組アイドル・グループANNA☆Sの活動で知られる小池杏奈と優奈の姉妹デュオ、WAY WAVEが2年ぶりとなる新作アルバム『VENUS STEP』をリリースした。本誌では去る11月26日にPヴァインにてインタヴューを行い、各曲についてお二人が語った部分を中心にNo.163で記事を掲載した。ここで掲載されなかった未公開部分をご紹介したい。

[取材・構成・文]編集部 [取材協力・写真提供]Pヴァイン

―― 2年ぶりの新作『VENUS STEP』のジャケット写真ではお二人が黒人音楽とも縁が深いズートスーツを着ていますね。ジャケットからもソウル愛を感じます。

優奈「初めてWAY WAVEでこういうのがいいと言って特注で作ってもらったんです。私が紫系で少し明るく、杏奈が渋い感じでと色も指定しました」

杏奈「映画の『マスク』を観て、そういう形のスーツがあるのは知ってたんですよ」

優奈「ズートスーツが流行っていた頃は生まれてなかったし名前も知らなかったけど、昔のソウルやファンクの歌手の方が着てるのを見てカッコいいなと思ってました」

――〈WAVY GIRL〉はEMILANDの衣美さん(ex.ズクナシ)が作詞作曲ですが、お二人をイメージして書かれたのでしょうか。

優奈「たぶんそうだと思います。WAY WAVEのことをすごく理解して書いてくれたのが伝わりました。嬉しいですね」

杏奈「歌詞もWAY WAVEだなって感じがするよね」

――EMILANDをバックにした〈WAVY GIRL〉と〈DANCE PARTY〉のMVが公開されていますね。

杏奈「〈DANCE PARTY〉はこれからフル・ヴァージョンが公開されますよ」

優奈「フルのほうは私たちがEMILANDの皆さんに踊りを教えてみんなで踊る場面があって」

杏奈「アフロのネバ―ダイさんが面白い(笑)」

優奈「いい味出してくれてます(笑)」

――〈ウィスキーコーク〉は優奈さんの作詞作曲ですが歌詞が渋いですね。

優奈「やっぱ性格が出るのかなあ」

杏奈「性格が渋いもんね」

優奈「好きなものとかもおばあちゃんみたいだねって言われます。ちっちゃい時からそうで。お煎餅とか煮物とか、そういうのが好きなんです(笑)」

――〈SUMMER BREEZE〉は吉田哲人さんの作曲で、お二人が歌詞を書いた曲ですね。

優奈「こういう爽やかな楽曲って今まであんまりなかったよね。新しい感じがしました。テットさんがレコーディングも手伝ってくれたんですけど、ハモリとかすごく難しくて最初は苦戦したんですよ」

杏奈「なんか難しいよね」

優奈「テットさんはメロディとか楽器とかにぶつからないようにハモリを一番最後に考えるそうなんです。“だから僕のハモリは難しくなる”って」

杏奈「ふーん……あ!ふーんとか言っちゃった(笑)。でも歌っててすごく楽しいよね」

――Only Love Hurts a.k.a. 面影ラッキーホールのsinner-yangさんが作曲、お二人が作詞の〈レトロなステップのヴィーナス〉は昭和歌謡ディスコのようなキャッチーな曲ですね。

杏奈「これ、初お披露目した日からお客さんが無茶苦茶好きになってくれた曲なんです。なんかすごく覚えやすくてノリやすいって」

優奈「最初の歌詞のところに“面影”って入れたのは、OLHファンの方が反応してくれたら嬉しいなあ、と思ってです(笑)」

――クレイジーケンバンドのカヴァー〈かっこいいブーガルー〉も昭和テイストの曲です。原曲では“かっこいい(横山)剣と(渚)ようこの音楽が壊れそうな地球を救う”というところを、“杏奈と優奈の”と変えて歌っていますね。そういう気持ちはある?

優奈「救えるものなら(笑)」

杏奈「ねえ(笑)」

――“昭和にワープだ”という歌詞がありますが、お二人の昭和のイメージは?

杏奈「なんだろう? お家が木で出来てるとか?」

優奈「そういうイメージなの?(笑)昔の音楽ってカッコいいなって思います。今は技術が発達して何でもパソコンで作ったりするけど、昔はレコーディングとか一気にやる感じですよね? 生感があるというか、それはそれで楽しそうだなあって」

杏奈「ふだんはレコーディングでひとりずつ歌を録るんですけど、この〈かっこいいブーガルー〉は二人並んでせーので録ったんだよね。掛け合いがあるから、そのほうが息が合うし、お互いにテンションとか分かるから」

――前回のインタヴューで憂歌団の話が出ましたが、そういう時代の音楽は普段から聴いているのですか。

優奈「父がよく家で歌っているんですよ。それを聴いてって感じですね(笑)」

杏奈「それ、誰の曲?って」

――〈2番目の女〉も優奈さんの作詞作曲です。優奈さんはこういった少し陰のある歌詞が得意なのでしょうか。昔のアイドルに作詞家が少し悪い女のイメージの歌詞を提供したりしていましたが、優奈さんの歌詞はその流れにあるような感じがします。

優奈「そういう曲ばっかりなんか書いちゃうんですよね(笑)。なんでだろう? 少し毒があったほうが自分は書きやすいのかな。杏奈が得意な気持ちをまっすぐに伝えるような曲は今まであんまり書いたことがなくて。一応そういう曲も自分で書いたりしてるんですけど、やっぱりアルバムで選ばれるのはちょっと毒の入った曲なんですよね(笑)」

―― 杏奈さんが作詞作曲した〈HEY〉は明るいポップですね。

杏奈「これは優奈ちゃんの誕生日のライヴのために作りました。ファンの方々にサード・アルバムに私たちが作った曲でどれが入って欲しいか今年の春ぐらいにアンケートを取った時、上位に入っていた人気の曲なんです」

―― 以前のインタヴューで一月に一曲書くことをノルマにしていると仰っていましたが、今も続いているのですか。

杏奈「はい。毎月定期公演で新曲を発表しています。何曲ぐらいあるんだろう? 45曲? 定期公演で発表したり配信ライヴや弾き語りライヴとかでやったりするんですけど45曲も全部歌えないじゃないですか。久しぶりに歌う曲は“どんなんだったっけ?”となります(笑)」

優奈「まだ数回しか歌ってない曲があるよね」

―― お二人の作詞作曲した曲は本当にいい曲が多いですよ。

杏奈「そう言ってもらえたら嬉しいです(笑)。ファースト・アルバムの時は自分たちの曲が2曲入っただけでもすごく嬉しかったのですが、サード・アルバムでは10曲中6曲が自分たちの曲になるなんて思ってなくて。自分たち自身でも成長を感じているけど、たぶんファンの方々が一番そう感じてくれているんじゃないかな」

――〈マジカル恋愛体質〉は優奈さんの曲ですね。

優奈「自分はこの曲が本当に気に入っていてライヴでも歌って楽しいんですけど、なんかマジに歌えば歌うほど歌詞がヤバいなあって自分でも思っちゃうんですよね。やっぱりちょっと癖のある毒づいた歌詞が好きなのかも(笑)」

杏奈「父がWAY WAVEの曲の中でこれが一番好きなんですよね。車の中で母はいろんな曲を聴きたいのに父がこの曲ばかり何回も聴いてて(笑)」

――新型コロナウィルスの影響でライヴが出来ない状態だったのではないですか。

優奈「月一の定期公演だけは続けていました。出来なかった月もありましたけど。今までずっとライヴをして生きてきたから、まさかそんな日が来るとは思ってなかったです。でも今回のことで、久々にお客さんの前で歌った時、改めてお客さんの温かみを感じましたね」

――その間に何か新しいことをしたりとかはなかったですか。

優奈「前回のアルバムで関美彦さんが作ってくださった〈Hello New Wave〉のMVは自粛期間中に撮ったものですけど、バックの絵を自分たちで描いたんです。線を私が描いて、杏奈がパソコンで色を付けて。その絵の中に自分たちが合成で入る、みたいな。本当は外で撮影したかったけどコロナで出来なかったので、それなら自分たちで描いちゃえ!って(笑)。結構面白い感じになってますよ」

――新作リリースに合わせてツアーの予定はありますか。

杏奈「ツアーではないですが、12月25、26日の福岡遠征があります」

優奈「あとは月一の定期公演と、リリース・イヴェントやインストア・ライヴの予定も少しありますね」

杏奈「それと、三宅伸治さんが去年出したクリスマス・アルバム『Rainbow Christmas』のライヴが12月4日にあって、有山じゅんじさんや鮎川誠さん、中村耕一さんといった方々とご一緒させていただきます」

優奈「三宅伸治さんは衣美さんとよく一緒にやられていて。その繋がりで『Rainbow Christmas』の衣美さんの曲に私たちをコーラスで呼んでくださったんです。今回のライヴでは他の曲でもコーラスをやらせてもらうことになって」

杏奈「鮎川さん、中村さん、ホンジャマカの石塚英彦さんのバックでコーラスやるって、ちょっとヤバいよね(笑)」

――2年前のインタヴューでバックコーラスの仕事がくればいいですねと話していましたが、実現したということですね。

杏奈「いろんな方のコーラスに入りたいって言ってましたよね」

優奈「もっと頑張らないとな~。目指すはクレージーケンさんのバックだね!」

――今回のインタヴューが掲載される号(No.163)はシルク・ソニックの特集です。お二人はシルク・ソニックをご存知ですか。

杏奈「ブルーノ・マーズが大好きでシルク・ソニックのアルバム(『An evening With Silk Sonic』)もむっちゃ聴いてます! ”Smoking Out The Window”とかいいよね!」

優奈「あのMVがむちゃくちゃカッコよくて、曲もすごく好きになりました」

――”Skate“とかWAY WAVEのスタイルにも通じるところがあると思います。

優奈「あれもカッコいいですよね。シルク・ソニックの号に一緒に掲載されるのはヤバいです(笑)」

――お二人もシルク・ソニックをしっかり聴いていましたか(笑)。本日はありがとうございました。

(WAY WAVEのお二人からのコメントはこちら)

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【WAY WAVEプロフィール】
3人組アイドル「ANNA☆S」やラップ・グループ「うどん兄弟」での活動でも知られる小池杏奈&優奈の姉妹が2016年に結成したヴォーカル・ユニット。Pヴァインから『SHOW TIME』(2018年)でアルバム・デビュー、以降7曲収録ミニ・アルバム『SOUL PUNCH』(2019年)、『VENUS STEP』(2021年)とリリースし、月1回の定期公演「うぇいうぇい部 部員集会」などライヴ活動も精力的に続けている。

WAY WAVEオフィシャル・ウェブサイト waywave.jp/
Twitter  twitter.com/waywave_sister
Instagram  www.instagram.com/waywave_sister/
Facebook  www.facebook.com/waywave.jp/

《リリース情報》
アーティスト:WAY WAVE
タイトル:VENUS STEP
レーベル:N-PRO / P-VINE
品番:PCD-25336
フォーマット:CDアルバム
価格:¥2,750(税込)(税抜:¥2,500)
発売日:2021年12月22日 (水)
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アーティスト:三宅伸治&Santa Clauses
タイトル:Rainbow Christmas
レーベル:P-VINE
品番:PCD-18879
フォーマット:CDアルバム
価格:¥3,000(税込)(税抜:¥2,727)
発売日:2020年11月25日
リリース詳細:p-vine.jp/music/pcd-18879

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