ブルース&ソウル・レコーズ

【LIVE REPORT】浜松ブルースフェスティバル観戦記:2025/9/28(Sun)

取材・文:スカンクちかの
写真:スカンクちかの(1枚目のみ主催者提供)

今回で通算14回目となる《浜松ブルースフェスティバル2025》、音楽の街浜松、その駅そばのギャラリーモールソラモで盛大に開催された。デパートに囲まれたオープンスペースは、開放的な雰囲気の屋外なのに屋根付きで雨にも強いという実にフェスティバル向きな会場。当日は夏日となり、ブルースやソウルに酔いしれながらビールを飲む人がいっぱいで、和やかに時間が過ぎていった。

1. Bluestacks

トップバッターは京都のライトニン栗田率いるご機嫌なブルース・バンド。柔らかい京都弁で丁寧に曲を紹介しながら、ブルースのナンバーを次々披露。温かみのある歌の合間を切れ味鋭いギターが駆け回る。またキーボードのRieが歌う“Early In The Morning”は途中日本語の歌詞も交え会場も大盛り上がり。最後はダンサブルなソウル・チューンでバッチリ決めた。

2. アイシーゲイト

三重は四日市から9年ぶりに登場のスリー・ピースのブルース・バンドで、ギターのトビー前田とベースのひろみがほぼ交互に歌う。こちらもブルースを軸にした選曲だが、ギターは指弾きのキレッキレのテキサス系。モダンな“Phone Booth”、ルイジアナな“Hello My Darling”も交え、ビールのメーターも上がりっぱなし。

3. Blues The Sockets

「初出場」と自己紹介していたが、リーダーのフジタはこのフェスの仕掛け人で、地元で大人気のロケット商会を率いてほぼ毎回出場している。今回はブルース・ナンバーをたっぷりやっていたが、“Sweet Home 浜松”などのオリジナル曲が登場すると、客の声援もひときわ大きくなる。さすが地元代表!

4. セッションタイム

浜松ではいくつかの店でブルース・セッションが定期的に行われており、腕達者なミュージシャンも多い。特にサックスなど管楽器が充実しており、クオリティの高さには驚かされた。

5. 深川慶 w/ Hoodoodoo

神奈川をベースに全国をまたにかけて活躍する、達者なスライド・ギターといぶし銀のバリトンヴォイスが魅力の深川慶。今回はリズム隊を率いたバンド編成で、ちょっとエロいオリジナルを中心に客の心を鷲掴みにしていた。特に今回参加した居相毅の変幻自在なハーモニカが、いつにもまして楽曲に彩りを加えており素晴らしいの一言。

6. The Same

地元静岡がベースのソウルフルなバンドで、スタンダップ・ヴォーカルのAIはサム・クックを思わせる伸びのある歌声。バンドの演奏力も高く、地元ということもあり多くの客が立ち上がって踊り出した。サプライズは途中で「見学」に来ていた小野アイカの飛び入り。彼女は一昨年の本フェスのメインアクトで見事なギターを披露、これはもう大盛り上がりだ。

7. Rosebud RIE & Blues Blood

今回のメインアクトはローズバッド理恵。名古屋をベースに活動する彼女は、自らもヴォーカルを教える超本格派。安定した演奏でその歌を支える自身のバンドを率いたステージは貫禄たっぷり! モダンでアップテンポなナンバーが続いた後のバラード“Misty Blue”は本当に心に染み入る歌で、この1曲が聴けただけでもう大満足だ。

*出演者などの紹介は公式サイトにあるので是非ご覧あれ。
bluesking.hamazo.tv