ブルース&ソウル・レコーズがゲストを招き、ブルース&ソウルの魅力を紹介するプレイリスト企画『BSR Playlist Archives』。第7回のゲストは、ファンク・マンガ・ライターのJAYさん!
「ファンキー社長」や「ソウル横丁」など、ジェイムズ・ブラウンはもちろん、ソウルやHIPHOPをテーマに漫画やイラストを発表するJAYさん。ブラック・ミュージック・ファンにはたまらないネタも数多く登場するそれら作品は各所で話題となっている。今回のプレイリストのテーマは「HIPHOP視点から聴くジェイムズ・ブラウン」。主に69年〜73年頃のJB全盛期の作品を中心に、後にサンプリングされた楽曲や、その源流ともいえる「グルーヴ」を感じる楽曲をセレクトいただいた。ジェイムズ・ブラウン、そしてJBズの黒いグルーヴを、新たな側面から楽しんでいただきたい。
プレイリストはこちらから!
Vol.7「JAY的・HIPHOP視点から聴くジェイムズ・ブラウン」
(JAYさんによるコメント)
史上、最もサンプリングされたアーティストと言われるソウルの帝王、ミスター・ジェイムズ・ブラウン。
1984年生まれのワタクシJAYもHIPHOPを通じて辿り着き、その魅力にとりつかれ、ミスターをサンプリングしたマンガ「ファンキー社長」を描いたりなどしています。
日本中に偉大なマニアの方々がいる中で私が選曲するのは大変恐縮なのですが、「JAY的・HIPHOP視点から聴くジェイムズ・ブラウン」ということで、サンプリングソースとして知られた曲だけでなくクラブでDJが生み出すがごときグルーヴを感じられる曲を中心に選んでみました。
1~8曲目は71年のライブ盤「LOVE, POWER, PEACE」から。9曲めからはしばし、スタジオ・レコーディング作品を。このへんの緩めBPMでグツグツ煮込んだコクのあるグルーヴが、秘伝の黄金ダシとして後のHIPHOPやR&Bへと昇華されることになります。18曲目からは「Revolution of the Mind : Live At the Apollo, Vol.3」から。このアルバムと「In The Jungle Groove」の2枚が、HIPHOP世代に最も知られている作品だと思います。私は前出の「LOVE, ~」のほうが、ミスターの灼熱ぶりが遺憾なく発揮されているようで好きなのですが、こちらも圧巻。狂乱の歓声とともに、グルーヴの渦にInvolvedされてください。深夜のクラブで適度に酔った状態でDJの音楽に身を委ねると、これと同じような感覚に陥ります。